7/7(金)8(土) 王位戦 第1局 藤井聡太 佐々木大地 〇藤井王位 初戦勝利

 王位戦 七番勝負 第1局、藤井聡太王位と佐々木大地七段の対局です。

 藤井王位は、防衛すれば4連覇となります。

 大地七段は、タイトル戦は現在進行中の棋聖戦に続いて2度目の登場、2日制のタイトル戦は初登場です。

跳び抜けて強い藤井王位

達成時期達成年齢
12020/7棋聖渡辺3-1奪取一冠17歳11か月
22020/8王位木村4-0奪取二冠18歳1か月
32021/7棋聖渡辺3-02連覇二冠
42021/8王位豊島4-12連覇二冠
52021/9叡王豊島3-2奪取三冠19歳1か月
62021/11竜王豊島4-0奪取四冠19歳3か月
72022/2王将渡辺4-0奪取五冠19歳6か月
82022/5叡王出口3-02連覇五冠
92022/7棋聖永瀬3-13連覇五冠
102022/9王位豊島4-13連覇五冠
112022/12竜王広瀬4-22連覇五冠
122023/3王将羽生4-22連覇五冠
132023/3棋王渡辺3-1奪取六冠20歳8か月
142023/5叡王菅井3-13連覇六冠
152023/6名人渡辺4-1奪取七冠20歳10か月
藤井七冠は過去15回全て獲得

 藤井王位(20)は、ここまで15回のタイトル戦全てで獲得しています。即ち獲得率100%です。

 羽生善治九段の最初の15回のタイトル戦は、23歳の時、13回の獲得でした。このことからも、藤井王位が極めて特別な棋士であることが窺えます。将棋の名人が実力制となって以降、最強の棋士と言って良いのではないでしょうか。

 400年の歴史で見ても、江戸時代末期に実力十三段と言われた天野宗歩に匹敵するかもしれません。

162023/7棋聖大地七冠?
172023/8王位大地七冠?
182023/10王座永瀬奪取?八冠?21歳2か月
藤井八冠までの道のり

 王座戦 挑戦者決定戦に勝ち、進行中の棋聖戦・王位戦で防衛すると、獲得率100%のまま、八冠を目指して王座戦 五番勝負に挑むことになります。

 藤井王位があまりにも強いので、関心は挑戦者がどこまで健闘するか、という点に移ります。

メガネをかけて強くなった大地七段

 大地七段(28)は、藤井王位の半年前にプロ入りしました。200局以上対局した棋士の中では、通算勝率は藤井王位の0.833に次ぐ0.708という高勝率です。

 一方で順位戦では、なかなかC級2組から脱出できずに、今年で7期目となります。力はあるが、ここ一番の勝負所での物足りなさがありました。

 それが半年程前にメガネをかけてから、急に勝負強くなり、順位戦では勝ち続けています。そして棋聖戦・王位戦の2つで挑戦者となりました。今年度も14勝3敗の0.824と、高勝率を続けています。

互いに得意の先手

 藤井王位には、無敵の先手角換わりがあります。

 大地七段には、破竹の先手相掛かりがあります。

 お互い、先手の誘いを拒否せずに、そのまま進むと思われます。

 両棋士の対戦成績は、藤井王位の 4-3 ですが、大地七段の先手に限ると、大地七段の 3-1です。

 王位戦 七番勝負が、よりエキサイティングになるように、大地七段の健闘を祈っています。

 七番勝負では、第1局の開始前に、振り駒で先後を決め、第6局まで交互に先後を入れ替えます。第7局では、再度振り駒で先後を決めます。

速報ニュース (1手毎の形勢ライブはこの下)

 藤井王位が勝って、1-0としました。

王位戦 七番勝負 2023
藤井聡太
王位
佐々木大地
七段
第1局
7/7(金)
7/8(土)
横歩取り△3三角型
封じ手 36手
97手 18:17
愛知県
豊田市
能楽堂
第2局
7/13(木)
7/14(金)
相掛かり
封じ手 44手
98手 17:09
神戸市
中の坊
瑞苑
第3局
7/25(火)
7/26(水)
角換わり
封じ手 61手
131手 19:01
小樽市
料亭湯宿
銀鱗荘
第4局
8/15(火)
8/16(水)
相掛かり
封じ手 32手
85手 18:26
佐賀県
嬉野市
和多屋別荘
第5局
8/22(火)
8/23(水)
横歩取り△3三角型
封じ手 46手
95手 18:39
徳島市
渭水苑
第6局
9/5(火)
9/6(水)

静岡県
牧之原市
平田寺
第7局
9/19(火)
9/20(水)

箱根町
ホテル
花月園
先手 後手

王位戦 七番勝負は、
・2日制 持ち時間 8時間
・開始:9時
・昼食休憩:12:30-13:30
・1日目 18時過ぎたら封じ手
・終局見込み:2日目 夕方-20時頃

2日目 形勢ライブ 自動更新 終了
後手△大地七段 先手▲藤井王位
公式 棋譜速報

 王座戦 挑戦者決定戦 日程 決定!

藤井王位、おめでとうございます
大地七段、お疲れさまでした

△投了 18:17
97手 84% ▲と引

後手△大地七段      先手▲藤井王位

96手 84% △3底 0:35
95手 83% ▲同玉
94手 83% △同金
93手 83% ▲同銀
92手 83% △5成 0:36
91手 81% ▲銀打 0:21
90手 81% △金突 0:38 ai36歩打
 寄せ合いで先手が速い

後手△大地七段      先手▲藤井王位

89手 72% ▲飛打
88手 72% △同金
87手 71% ▲同角
86手 71% △銀打 0:39
85手 71% ▲角上 0:24
84手 71% △角叩 ai36歩打
 先手が寄せやすくなったでしょうか

後手△大地七段      先手▲藤井王位

83手 53% ▲飛払
82手 53% △銀払 0:42
81手 53% ▲5成
80手 54% △金引 3/0:43 ai36歩打
 しかし難解局面
79手 46% ▲銀出 5/0:25 ai53歩成
 後手の寄せが速いようにも見えますが

後手△大地七段      先手▲藤井王位

78手 48% △同金 3/0:46
77手 48% ▲3突 6/0:30
76手 48% △入城 ai21玉
 下段玉の方が良いと言っているAI
75手 44% ▲5垂
74手 44% △角上 6/0:49
73手 44% ▲銀直
72手 44% △同角
71手 44% ▲同歩 9/0:36
70手 44% △5突 7/0:55 ai22玉
 入城せずに突っかけた大地七段、
 読み筋は、際どい寄せ合いに。
69手 35% ▲金直 0:45
 後手玉は入城すると安定する模様
 そうなる前に攻めかかれなかったのが、
 先手の逸機でしょうか
68手 35% △玉左 19/1:02
67手 35% ▲銀上 ai85桂
 読み筋も、後手が押し気味になりました
 藤井王位は、かなり悩み深いようです
 但し難解なので、逆転起きやすし

後手△大地七段      先手▲藤井王位

66手 37% △飛6 4/1:21
65手 37% ▲7打 1 ai66角
 勝率は後手有利ですが、
 読み筋は際どい攻め合い。

64手 50% △角引 1
63手 50% ▲5突
62手 50% △角引 11/1:26
61手 50% ▲9筋 52/0:47 ai85桂
 52分考えて、攻めなかった藤井王位、
 やはり難解でリスクが大きいでしょうか
60手 60% △飛上 16/1:37 ai82飛
 勝率は先手有利ですが、
 読み筋は際どい攻め合い。
 先手は押し込むチャンスですが、
 後手も飛の成り込みから反撃できます。

後手△大地七段      先手▲藤井王位

59手 56% ▲8垂 10/1:39
58手 56% △銀出 7/1:53
57手 56% ▲角飛交換
56手 56% △銀直 13/2:00
55手 55% ▲8突 6/1:49
54手 55% △銀上 3 ai54角
 7筋攻めに狙いを定めた大地七段

後手△大地七段      先手▲藤井王位

53手 52% ▲角引 18/1:55
52手 52% △飛7 3 ai54角
51手 50% ▲同角 6/2:13
50手 50% △7筋 34/2:19 ai65歩

  ーー 2日目 午後 再開 ーー

 2日目 午前中 まで
 大地七段は筋違い角打、藤井王位は8筋飛車回りと、攻める体制を作ります。

 午後から激しい攻め合いへと進みそうな気配ですが、最終盤は両者1分将棋の死闘になりそうです。

 藤井王位は、若干形勢不利ながらも、驚異の終盤力を発揮できる形に持ち込むチャンスです。しかし、棋聖戦 第2局では大地七段が終盤で競り勝ちましたので、勝負はやってみないと分かりません。

  ーー 2日目 午前 終了 ーー

49手 45% ▲辛抱 3 ai38金
 勝率というより、バランスが変わって、
 攻め合いが起きやすい局面になったでしょうか
 ここで昼食休憩

後手△大地七段      先手▲藤井王位

48手 47% △2筋 27/2:53
47手 47% ▲飛8 79/2:22 ai22歩打
 79分考えて、8筋に飛車を回った藤井王位、
 読み筋は、中盤の攻め合いが30手は続いて
 います。最終盤は両者1分将棋になりそう。

46手 51% △7筋 10/3:20 ai74銀
 ここで70分以上考え中の藤井王位、
 AI読み筋は右側攻略手順を示していますが、
 後手の右側反撃も厳しそうで、難しいところ

45手 50% ▲銀上 2
44手 50% △角出 10/3/30
43手 50% ▲飛下段 38/3:43
 38分考えて、間接角当たりを避ける
42手 50% △角打 3
 大地七段の42手は、
 藤井王位が得意とする筋違い角
 30分以上、考え中の藤井王位

後手△大地七段      先手▲藤井王位

41手 50% ▲金直 7/4:21
40手 50% △金出
39手 50% ▲右桂 2
38手 50% △銀直 ai34金
 プロ棋士の間では△34銀か△34金かで分かれて
 いるようですがAIはさっさと△34金にしろと
37手 47% ▲銀直 4/4:30
36手 48% △銀上 21/3:43
 封じ手は、左銀を上がる手
 プロ棋士が多く予想した手でした

  ーー 2日目 午前 再開 ーー

 1日目
 後手の大地七段の誘導で横歩取りに。大地七段は右側を制圧する新構想をぶつけます。

 藤井王位も時間をかけて解読し、右側攻め合いの形に持って行きます。

 互角で難解な局面のまま、36手目を封じ手に。

 今年の名人戦での最短の封じ手は第4局の39手でした。それより短いので、それだけ難解な駆け引きをやっているということでしょう。

残り時間 藤井王位 4:34 大地七段 3:43

1日目 形勢ライブ 自動更新 終了
後手△大地七段 先手▲藤井王位
公式 棋譜速報

▶大地七段が36手目を封じ手に

35手 47% ▲5筋

後手△大地七段      先手▲藤井王位

34手 47% △6筋 29/4:04 ai62銀
33手 45% ▲4筋 2
32手 45% △金上 5/4:33
31手 45% ▲銀上 46/4:36 ai37桂
 壁を作ったのが評価が落ちた原因でしょうか。
 AIは先手玉を壁に追い詰める手順を
 示しています

後手△大地七段      先手▲藤井王位

30手 49% △4筋 4
29手 49% ▲飛下 4
28手 49% △飛叩 71/4:42
27手 49% ▲3筋 37/5:26
 後手の桂頭を狙う藤井王位
 読み筋は、右側で攻め合い
26手 49% △金上 74/5:53
 74分考えてAI最善手

  ーー 1日目 午後 再開 ーー

 1日目 午前中 まで
 後手の大地七段が横歩取りに誘い、先手の藤井王位が同意しました。
 大地七段は更に、自らの飛先歩交換を劣後し、先手飛車を抑え込む、研究手順へと進めています。
 藤井王位はいつもの様に、時間をかけて解読して、研究外しを仕掛けました。

 大地七段は、年に2~3局横歩取りを指すようですが、先手が多く、後手は5年ぶりでしょうか。

  ーー 1日目 午前 終了 ーー

25手 49% ▲飛2 6/6:03
 棋聖戦でもそうですが、
 大地研究は午前中に外されるパターン
 20分以上、考え中の大地七段
 ここで昼食休憩

後手△大地七段      先手▲藤井王位

24手 50% △玉左 24/7:07
 研究外しに対して24分で対応した大地七段
23手 50% ▲角打 63/6:09 ai26飛
 63分考えた藤井王位は、
 後手の△27角打予防の▲26飛ではなく、
 33強襲を狙う角打
 主導権を取る意思表示で駆け引きでしょうか

22手 52% △左桂 5/7:31
 後手は銀桂で先手飛車抑え込み
 ここで50以上、考え中の藤井王位

21手 52% ▲同桂 12/7:12
20手 53% △角交換 8/7:36
19手 53% ▲飛浮 8/7:24
18手 53% △銀直 11/7:44
17手 53% ▲角上 15/7:32
 ここで後手の飛先交換阻止
16手 53% △銀上 3
 しかし変形横歩取りに誘導する大地七段
 2023/5 竜王戦 ▲丸山△松尾 と同一局面
 ▲丸山九段が勝って決勝T進出
 大地七段は研究で後手改良したのでしょう
 後手は銀を押し上げて先手飛車に圧力を
 かける方法があります

15手 52% ▲中住 7/7:47
 ▲77角から後手の飛先交換阻止もありましたが
 標準形への道を選んだ藤井王位
14手 52% △角上
 △3三角型
 横歩取り標準形に合流の可能性はありますが、
 違う形の選択肢を藤井王位に提供した大地七段

13手 52% ▲横歩 5/7:54
 横歩取り
12手 52% △中住 1
 ここで変化した大地七段
 横歩取りの標準手順は△86歩

後手△大地七段      先手▲藤井王位

11手 52% ▲同飛
 ここまで横歩取りの標準手順
10手 52% △同歩 1
9手 52% ▲2突
8手 52% △金上
 横歩取りか相掛かりか
7手 52% ▲金上 1
 記者退席の1分
6手 52% △飛先
5手 52% ▲飛先
4手 52% △飛先
3手 52% ▲角道
 角換わりの可能性減少
2手 52% △角道
 注文を付けた大地七段
1手 51% ▲飛先

皆さん、おはようございます!
タイトル戦では先手を引くことが多い藤井王位