5/2(木)に叡王戦 第3局があります。ここまで 1-1 のタイとなりましたが、第3局はどうなるでしょうか。
第2局で藤井叡王に初めて勝った伊藤七段
11勝 | 藤井叡王 伊藤七段 | 1勝 |
後● | 24.4 叡王戦2 角換わり△33金 87手 | 先〇 |
先〇 | 24.4 叡王戦1 角換わり腰掛銀 107手 | 後● |
後〇 | 24.3 棋王戦4 力戦 (相掛かり) 114手 | 先● |
先〇 | 24.3 棋王戦3 角換わり腰掛銀 105手 | 後● |
後〇 | 24.2 棋王戦2 角換わり腰掛銀 94手 | 先● |
先ー | 24.2 棋王戦1 角換わり腰掛銀 持 129手 | 後ー |
先〇 | 24.2 NHK杯 4R 角換わり腰掛銀 93手 | 後● |
先〇 | 23.11 竜王戦4 角換わり腰掛銀 129手 | 後● |
後〇 | 23.10 竜王戦3 相掛かり 96手 | 先● |
先〇 | 23.10 竜王戦2 角換わり腰掛銀 107手 | 後● |
後〇 | 23.10 竜王戦1 相掛かり 82手 | 先● |
先〇 | 22.11 棋王戦 角換わり腰掛銀 135手 | 後● |
後〇 | 22.9 NHK杯 2R 相掛かり 116手 | 先● |
伊藤匠七段は叡王戦 第2局で、これまで一度も勝てなかった藤井聡太叡王に初めて勝って、1勝11敗1分としました。
内容は、
- 先手の伊藤七段が角換わりに誘う
- 後手の藤井叡王は注文を付けて、レアな△33金/早繰銀のサザンハヤグリに構える
- 伊藤七段はサザンハヤグリも研究済みなのか、1筋の位を取って、自分の形に誘導しようとする
- 藤井叡王の高飛車に、伊藤七段は圧力をかけ続ける
- 藤井叡王は、たまらず飛車切り。これで伊藤七段が優勢に。
- 両者1分将棋の死闘に
- 劣勢と見た藤井叡王は、何度か勝負手を仕掛けたが、伊藤七段は冷静に最善手対応
- 最後は、集中力が切れた藤井叡王が詰み筋に入り、投了
終盤は、完璧な伊藤七段・焦る藤井叡王と、いつもの二人が入れ代わったような指し手でした。
伊藤七段にとっては、序盤中盤をうまく運びさえすれば、終盤の集中力勝負でも勝てる、ということが分かったことは、とても大きな収穫だったのではないでしょうか。
果たして第3局は?
第3局は再び藤井叡王の先手です。第1局と同じように、藤井叡王の最も得意な角換わり腰掛銀に進む可能性が高そうです。そして、いつも通りの先手の勝利パターンを目指すでしょう。
ただ、第1局でも一時期、伊藤七段が優位になりかけた場面がありました。そこで優位を確実にできるかどうかが、後手の伊藤七段にとっての大きな課題です。これまでは、すべて失敗してきました。
初勝利を挙げた後、後手で臨む第3局、伊藤七段は、進歩を見せて、藤井叡王にふさわしいライバルへと前進できるでしょうか。