【叡王戦5】藤井聡太 伊藤匠 どちらが勝つか?

6/20(木)に叡王戦 第5局が行われます。

【叡王戦】藤井聡太 第5局 6/20(木)9時~速報

ここまで 2-2 のタイ、
藤井叡王が勝てば、防衛して4連覇となります。
伊藤七段が勝てば、奪取して伊藤新叡王の誕生となります。

果たしてどちらが勝つか、ここまでの4局から分析してみましょう。

ここまでの4局

ここまでの4局を見ると、終盤の読みの精度で上回った方が、4局とも勝っています。これが直接的な勝因でしょう。

では何故、相手より終盤の読みの精度で上回ることができたのでしょうか。

第1局第2局第3局第4局
勝利▲藤井▲伊藤△伊藤△藤井
終盤の
読み精度
藤井伊藤伊藤藤井
藤井叡王
午前中
消費時間
1:171:211:50
(+41)
1:01
伊藤七段
午前中
消費時間
1:41
(+24)
1:38
(+17)
1:091:57
(+56)

昼食休憩時点の消費時間を比べてみましょう。

第1局・第3局・第4局では、いずれも消費時間が少ない側が勝っています。すなわち、

▶序盤で作戦のぶつけ合い
⇒自分の作戦に引き込んだ側は消費時間が少ない
 相手に引き込まれた側は時間を使って対策検討
⇒引き込まれた側は、脳のスタミナも削られる
⇒終盤、スタミナ不足で読みの精度が落ちる
⇒敗戦の原因

という図式が成り立っているかと思います。

第2局のみ、午前中の消費時間が多かった伊藤七段が勝っています。しかし、最も時間差が少なく、午後に入ってからも消費時間のシーソーゲームが続きました。結果は先手の伊藤七段が勝ちました。叡王戦は先手の勝率がかなり高いので、シーソーゲームになると先手有利でしょうか。

序盤の作戦のぶつけ合いに勝つのは?

さてこうなると、午前中の作戦のぶつけ合いでリードした側が勝つ可能性が高そうです。
どちらがリードしていそうかは、消費時間で観測できます。
消費時間に差がないならば、叡王戦は先手有利が参考になりそうです。

作戦のぶつけ合いでリードするには、より良い準備をした棋士が有利でしょう。

第5局は再度振り駒で先後を決めますので、両棋士ともに先後両方の作戦準備が必要です。すると、倍の準備時間が必要となります。そこで両棋士の第4局から第5局までの日程を見てみます。

藤井叡王 (愛知)伊藤七段 (東京)
5/31 叡王戦4 (千葉)5/31 叡王戦4 (千葉)
6/6 棋聖戦1 (千葉)6/5 王将戦 (東京)
6/17 棋聖戦2 (新潟)6/12 順位戦 (東京)
中2日中7日
6/20 叡王戦5 (山梨)6/20 叡王戦5 (山梨)
事前収録のNHK杯を除く

お二人とも忙しいですね。ぱっと見、差がないようにも見えます。

しかし、第5局直前で、中2日と中7日の違いがあるのは、そこそこ効いてくるように思います。
また藤井叡王は移動量が多い。これは八冠の宿命でしょうか。一方の伊藤七段は近場で済んでいます。

よって、伊藤七段が少し有利と見ています。

ただ、勝負はやってみないと分かりません。
藤井叡王が八冠の底力を見せるかもしれません。

藤井聡太ファンの皆さん、
簡単に勝ってばかりでは、物足りなくなりませんか?
たまにしか見ない人は満足かもしれませんが、
全部見ている熱心なファンはどうでしょうか。
強力なライバルがいたほうが、楽しいと思いませんか?

羽生九段の全盛期には、強力なライバルが大勢いて、とても楽しめました。

叡王戦 五番勝負 2024
藤井聡太
叡王
伊藤 匠
七段
第1局
4/7(日)
角換わり腰掛銀
107手 17:58
愛知県
名古屋市
か茂免
第2局
4/20(土)
角換わり△33金
87手 18:20
加賀市
アパホテル
&リゾート
佳水郷
第3局
5/2(木)
角換わり腰掛銀
146手 18:43
名古屋市
名古屋
東急ホテル
第4局
5/31(金)
角換わり腰掛銀
132手 18:02
柏市柏の葉
カンファ
レンス
センター
第5局
6/20(木)
角換わり腰掛銀
156手 18:32
甲府市
常磐
ホテル
先手 後手