感想戦の情報を追記しました。
棋王戦 五番勝負 第1局、藤井聡太棋王と伊藤匠七段の対局です。両棋士の対戦成績は、藤井棋王の 6-0 です。
さあ、いよいよ同い年対決の第2ラウンド、棋王戦 五番勝負が始まります。この二人の実力から言って、毎年2~3回、タイトル戦を戦いそうです。
藤井棋王にとっては、ここで防衛すると、棋王戦では2連覇となります。また八大タイトル通算では21回目の登場、王将戦でも防衛していれば、21期目のタイトル獲得となります。タイトル連続獲得数も21に伸びます。
伊藤七段は、ここまで藤井棋王と6回対戦し、まだ1度も勝ったことがありません。なんとか1回勝ってもらいたいものです。
藤井棋王のこれまでタイトル戦をみると、羽生九段や広瀬九段が2勝しています。これらはいずれも、AI研究を用いて、藤井棋王を未知の局面に誘い込んで、リードを奪って勝つ作戦が成功したものでした。
伊藤七段は、AI研究を使って手順を多数覚えていますが、相手を未知の局面に誘い込む方法は、ほとんど使いません。まだ若いので、恣意的な作戦は将来の課題としているのかもしれません。しかしこの辺りで、なんとか勝つ作戦を立ててもらいたいものです。
▶タイトル連続獲得数
棋士 | 連続 | 時期 | ||
1 | 大山康晴 | 19 | 1963~1966 | 物故 |
1 | 藤井聡太 | 19 | 2020~ | 現役 |
3 | 大山康晴 | 17 | 1958~1963 | 物故 |
3 | 中原 誠 | 17 | 1974~1978 | 引退 |
5 | 羽生善治 | 15 | 1997~2000 | 現役 |
▶藤井八冠 タイトル戦の軌跡
達成時期 | 達成年齢 | ||||||
21 | 2024/3 | 棋王 | 伊藤 | ? | 2連覇? | ||
20 | 2024/2 | 王将 | 菅井 | ? | 3連覇? | ||
19 | 2023/11 | 竜王 | 伊藤 | 4-0 | 3連覇 | 八冠 | |
18 | 2023/10 | 王座 | 永瀬 | 3-1 | 奪取 | 八冠 | 21歳2か月 |
17 | 2023/8 | 王位 | 大地 | 4-1 | 4連覇 | 七冠 | |
16 | 2023/7 | 棋聖 | 大地 | 3-1 | 4連覇 | 七冠 | |
15 | 2023/6 | 名人 | 渡辺 | 4-1 | 奪取 | 七冠 | 20歳10か月 |
14 | 2023/5 | 叡王 | 菅井 | 3-1 | 3連覇 | 六冠 | |
13 | 2023/3 | 棋王 | 渡辺 | 3-1 | 奪取 | 六冠 | 20歳8か月 |
12 | 2023/3 | 王将 | 羽生 | 4-2 | 2連覇 | 五冠 | |
11 | 2022/12 | 竜王 | 広瀬 | 4-2 | 2連覇 | 五冠 | |
10 | 2022/9 | 王位 | 豊島 | 4-1 | 3連覇 | 五冠 | |
9 | 2022/7 | 棋聖 | 永瀬 | 3-1 | 3連覇 | 五冠 | |
8 | 2022/5 | 叡王 | 出口 | 3-0 | 2連覇 | 五冠 | |
7 | 2022/2 | 王将 | 渡辺 | 4-0 | 奪取 | 五冠 | 19歳6か月 |
6 | 2021/11 | 竜王 | 豊島 | 4-0 | 奪取 | 四冠 | 19歳3か月 |
5 | 2021/9 | 叡王 | 豊島 | 3-2 | 奪取 | 三冠 | 19歳1か月 |
4 | 2021/8 | 王位 | 豊島 | 4-1 | 2連覇 | 二冠 | |
3 | 2021/7 | 棋聖 | 渡辺 | 3-0 | 2連覇 | 二冠 | |
2 | 2020/8 | 王位 | 木村 | 4-0 | 奪取 | 二冠 | 18歳1か月 |
1 | 2020/7 | 棋聖 | 渡辺 | 3-1 | 奪取 | 一冠 | 17歳11か月 |
▶タイトル戦、獲得 登場 獲得率
棋士 | 獲得 | 登場 | 獲得率 | ||
1 | 羽生善治 | 99 | 138 | 72% | 現役 |
2 | 大山康晴 | 80 | 112 | 71% | 物故 |
3 | 中原 誠 | 64 | 91 | 70% | 引退 |
4 | 渡辺 明 | 31 | 44 | 70% | 現役 |
5 | 谷川浩司 | 27 | 57 | 47% | 現役 |
6 | 米長邦雄 | 19 | 48 | 40% | 物故 |
6 | 藤井聡太 | 19 | 19 | 100% | 現役 |
速報ニュース
持将棋が成立して、第1局は引き分けとなりました。
藤井棋王が先手の対局を引き分けにしたので、
伊藤七段の作戦が成功したことになります。
第2局以降、対戦が続き、必要なら第6局が追加されます。
棋士成績の対局数には、引き分けが加算されます。
棋士成績の勝率は、引き分けを除いて計算されます。
棋王戦 五番勝負 2024 | |||||
3 | 藤井聡太 棋王 |
伊藤匠 七段 |
0 | ||
第1局 2/4(日) |
ー | 角換わり腰掛銀 持将棋 引き分け |
ー | 魚津市 新川文化 ホール |
|
第2局 2/24(土) |
〇 | 角換わり腰掛銀 94手 18:28 |
● | 金沢市 北國新聞 会館 |
|
第3局 3/3(日) |
〇 | 角換わり腰掛銀 105手 18:53 |
● | 新潟 グランド ホテル |
|
第4局 3/17(日) |
〇 | 力戦(相掛かり) 114手 19:07 |
● | 日光きぬ川 スパホテル 三日月 |
|
第5局 3/26(火) |
再度、振り駒 |
東京都 渋谷区 東郷神社 |
|||
先手 | 後手 |
棋王戦 五番勝負は、
・持ち時間:4時間
・開始:9時
・昼食休憩:12時-13時
・終局見込み:17時から19時辺り
公式 棋譜速報
速報ライブ 自動更新 終了
後手△伊藤七段 先手▲藤井棋王
▶両棋士の合意により、
持将棋 成立 17時35分
感想戦の結果は、先手が持将棋回避するのは
容易ではない、ということの模様
だとすると、伊藤七段の持将棋手順が
今後あちこちで使われるかもしれません。
というか、第3局はどうなる?
129手 60% ▲83玉
続いて入玉した藤井棋王
128手 63% △38玉
127手 58% ▲63歩成
126手 61% △37玉
先に入玉した伊藤七段
125手 59% ▲65歩
124手 61% △48と 1:04
123手 59% ▲65歩
122手 61% △19飛成
121手 60% ▲11龍 0:38
120手 60% △24歩 1 ai45角
119手 57% ▲94玉 0:39 ai84玉
118手 60% △29飛
117手 60% ▲21龍 0:41
116手 60% △46玉
115手 59% ▲61飛成
114手 59% △45玉
113手 58% ▲64飛
112手 58% △44金 18/1:06
111手 55% ▲74飛 0:42 ai75飛
AIを外しまくる藤井棋王
点数取り合い将棋になっているので
AI評価が合いにくい
110手 65% △34玉 2 ai34銀
109手 57% ▲88金 0:43 ai67金
108手 64% △33玉 10/1:26 ai28飛
感想:藤井棋王は△28飛を恐れていた
107手 59% ▲85銀 ai61角
106手 62% △同金
105手 62% ▲同龍 17/0:46 ai62龍
104手 63% △43馬 10/1:36
103手 60% ▲76銀 24/1:03
102手 60% △47歩成 6/1:46
ワナには、ひっかからなかった伊藤七段
ガッカリしたのか20分以上考え中の藤井棋王
感想:伊藤七段は▲26桂を嫌って
△69金を指さなかった
101手 60% ▲53龍 1
100手 60% △34馬 1
99手 60% ▲52飛成
98手 60% △同馬 40/1:53
本局自身最長の40分長考で
金交換に乗った伊藤七段、問題はこの後
97手 60% ▲56金 14/1:28 ai26歩
△56同馬には▲52飛成で金交換、
その後△69金で先手飛車を捕獲でき、
点数勝負で後手が勝ちそうですが、
後手玉が追い詰められて先手が勝ちそう。
△69金と打たせるのが
藤井棋王が仕掛けたワナでしょうか。
96手 66% △46歩 7/2:33 ai42金右
95手 60% ▲95玉 22/1:42 ai26歩
94手 61% △36角 17/2:40 ai43金
感想:藤井棋王はここで持将棋に切り替えた模様
2022/22/29 棋王戦 〇▲藤井竜王△伊藤五段●
2023/07/14 竜王戦 ●▲丸山九段△伊藤六段〇
類似形が3局目なんですね
棋王戦に比べると、本局の後手入玉確度は
高そうで、伊藤七段は改良したのでしょう
93手 57% ▲93歩成 11/2:04 ai59飛
92手 61% △35銀 7/2:57
91手 61% ▲82飛 13/2:15
90手 61% △22玉 1 ai35銀
89手 58% ▲73歩成
88手 58% △37歩成 10/3:05 ai63金
先手有利、ですがAI読み筋は依然持将棋模様
▲飛車が右に来たら、△と金で圧力
87手 53% ▲74歩 10/2:28
AI推奨は▲93歩成だったのですが、
藤井棋王の持将棋回避策でしょうか
86手 54% △34馬 24/3:15
伊藤七段は、大胆な作戦
ーー 午後 開始 ーー
ーー 午前 終了 ーー
85手 54% ▲67金右 4
AI読み筋は、互いに入玉可能
これは、伊藤七段が持将棋引き分けの脅しで
藤井棋王が回避できるかどうかという展開
なのでしょうか
ここで昼食休憩
84手 54% △56角成 3/3:39
83手 53% ▲79飛 52/2:42
感想:▲59飛も検討されたが、持将棋回避
できたかハッキリしなかった模様
82手 53% △38角 2/3:42
先手の入玉を許す代わりに、
後手も入玉経路の開拓
AI読み筋も、互いに入玉経路確保
81手 53% ▲56歩
80手 53% △52金
飛角交換に
感想:伊藤七段はここで持将棋手ごたえ
79手 53% ▲91香成
78手 53% △62金
77手 53% ▲93香
76手 53% △91飛
75手 53% ▲52角 3
74手 53% △56銀 3
73手 52% ▲94歩
72手 52% △同金
71手 52% ▲63角成 3
70手 52% △45銀
69手 52% ▲同玉
後から考えて、、、ですが、この辺り、
伊藤七段が先手入玉を誘っているような
藤井棋王は、気づきつつも、仕方ない感
68手 52% △96歩
67手 52% ▲96歩
66手 52% △95香
65手 52% ▲45桂
64手 52% △36歩 1
63手 50% ▲74角 7/3:40
62手 50% △35歩 5/3:48
我がAI、Hao君の言い分と、両棋士の指し手が、
ずっと一致しています
61手 50% ▲同玉 3/3:47
これも記憶の中にあったのでしょうか
60手 51% △97歩
9筋で仕掛けた伊藤七段
59手 51% ▲同歩
58手 51% △95歩
57手 51% ▲75歩
56手 51% △41飛
55手 51% ▲58金
54手 51% △44飛 1
53手 51% ▲76歩 6/3:50
6分で対応、記憶の中にあった模様
52手 51% △63角 3:54
先手の両サイド仕掛けに、
早くも自陣角を打った伊藤七段
消費時間から、伊藤七段には想定内ですが
51手 51% ▲44歩
50手 51% △同歩
49手 51% ▲75歩
7筋でも仕掛ける藤井棋王
48手 51% △同銀 1
47手 51% ▲24歩 1
46手 51% △31玉
45手 51% ▲45歩 3
注文通りに仕掛ける藤井棋王
44手 51% △42玉
右玉には組まず、飛頭を横切る玉
仕掛けの誘いでしょうか
43手 51% ▲88玉
42手 52% △41飛 1
4筋に飛車回り
41手 51% ▲79玉
40手 52% △44歩 1
4筋突いて、、、
39手 51% ▲69玉
最近、お約束になりつつある、待機追従
38手 51% △52玉 1
待機モードです
37手 51% ▲29飛
36手 51% △54銀
35手 50% ▲66歩
34手 50% △81飛
33手 50% ▲56銀
32手 51% △62金 1
31手 50% ▲48金
30手 50% △47銀
29手 50% ▲47銀
28手 51% △42玉
27手 51% ▲37桂
26手 51% △74歩
25手 51% ▲46歩
藤井棋王も腰掛銀模様
素直に指す伊藤七段に対して、
藤井棋王はちょっとした駆け引きを
仕掛けたのでしたが、、、
24手 51% △94歩
23手 51% ▲96歩
22手 51% △63銀
21手 51% ▲68玉
20手 51% △64歩
角換わり、
早繰銀の含みを残す藤井棋王に対して、
腰掛銀模様を宣言した伊藤七段
19手 51% ▲78金
18手 51% △62銀
17手 50% ▲36歩
16手 51% △33銀
15手 51% ▲38銀
いつもは、▲48銀ですが、、、
14手 51% △14歩 1
13手 51% ▲16歩
12手 51% △22銀
11手 51% ▲同銀
10手 51% △77角成 1
角換わり
9手 51% ▲68銀
この位置の銀上がりは、
もし相手が10手目で角換わりをドタキャン
した時には、雁木に組みますよ、という意味
8手 51% △34歩
7手 51% ▲77角
6手 51% △32金
同意した伊藤七段
5手 51% ▲76歩
角換わりに誘った藤井棋王
4手 51% △85歩
3手 51% ▲25歩
2手 51% △84歩
1手 51% ▲26歩
藤井棋王、いつもの初手
ーー 対局 開始 ーー