名人戦 七番勝負 第1局、藤井聡太名人と豊島将之九段の対局です。両棋士の対戦成績は、藤井名人の 22-11 です。
さあ、久しぶりの藤井名人と豊島九段の対戦です。タイトル戦では2022.9の王位戦 第5局以来の1年7か月ぶり、全部含めても2023.8の王座戦 挑戦者決定戦以来の8か月ぶりです。
2022.9の王位戦までは、二人の対局は角換わりと相掛かりが大半でした。しかしこの王位戦以降は、豊島九段は新たな可能性を探るべく、他棋士との対局で様々な戦い方を試します。振り飛車も多用しました。
そして満を持して臨んだ2023.8の王座戦 挑戦者決定戦、角換わりに誘った▲藤井七冠に対して、△豊島九段は
・8手目 △62銀で角換わり拒否
・12手目 △54歩で「豊島流村田システム」に
村田システムの特徴は、後手の場合、早めの△62銀と△54歩ですが、これを角換わり拒否で用いたのが豊島流なのでしょうか。
この対局は、二転三転する形勢、両者1分将棋になってから50手続いた死闘と、2023年度の将棋大将 名局賞に輝く大激戦となりました。
結果敗れて、藤井八冠戦で9連敗となった豊島九段ですが、この大激戦は光明が見えたのかもしれません。すなわち、角換わりや相掛かりではなく、藤井八冠が経験していない形に持ち込めば、勝機はあると。
また、各棋戦の戦い方でも、豊島九段の決意がうかがえます。多くの棋戦で実験的 戦型を試し、結果 上位進出を逃しましたが、順位戦だけは実績ある戦型を指し続け、見事に名人戦 挑戦者となりました。このことからも名人戦に掛ける思いが強いのでしょう。
藤井八冠の対局を全てしっかりご覧の方は、十分ご承知かと思いますが、藤井八冠はあまりにも強すぎて、結果、ワンサイドゲームになりやすいのです。
対局を盛り上げるには、相手棋士に頑張ってもらうしかありません。解説のプロ棋士が相手寄りの発言をするのは、そのためです。熱心なファンも同じ気持ちでしょう。
現在「竜王・名人」の肩書を持つ藤井名人ですが、その前の竜王・名人は豊島九段でした。これは竜王11期・名人3期の実績を持つ渡辺九段でさえも名乗れたことがない称号です。
新旧の竜王・名人の対決となったこの名人戦 七番勝負、再び名局賞を取るような大激戦となることを期待します。
一度やられた作戦にはしっかり対策する藤井名人、それを十分承知の豊島九段、新たな作戦が見られるでしょうか。
速報ニュース
藤井名人が勝って 1-0 としました。
豊島九段は勝つチャンスが十分あっただけに悔やまれます。
名人戦 七番勝負 2024 | |||||
4 | 藤井聡太 名人 |
豊島将之 九段 |
1 | ||
第1局 4/10(水) 4/11(木) |
〇 | 横歩取り 封じ手 40手 141手 21時22分 |
● | 文京区 ホテル 椿山荘 |
|
第2局 4/23(火) 4/24(水) |
〇 | 相掛かり 封じ手 39手 126手 21時19分 |
● | 成田市 成田山 新勝寺 |
|
第3局 5/8(水) 5/9(木) |
〇 | 雁木 封じ手 45手 95手 17時43分 |
● | 大田区 羽田空港 第1 ターミナル |
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第4局 5/18(土) 5/19(日) |
● | 横歩取り 封じ手 39手 95手 20時49分 |
〇 | 別府市 割烹旅館 もみや |
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第5局 5/26(日) 5/27(月) |
〇 | 四間飛車 封じ手 47手 99手 19時49分 |
● | 紋別市 ホテル オホーツク パレス |
|
第6局 6/11(火) 6/12(水) |
名古屋市 亀岳林 万松寺 |
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第7局 6/25(火) 6/26(水) |
再度、振り駒 |
天童市 天童 ホテル |
|||
先手 | 後手 |
名人戦 七番勝負は、
・持ち時間:9時間 2日制
・開始:9:00
・昼食休憩:12時~13時
・1日目 18:30を過ぎたら封じ手
・2日目 17:00-17:30 夕食休憩
・終局見込み:2日目 18時から21時辺り
2日目 速報ライブ 自動更新 終了
後手△豊島九段 先手▲藤井名人
藤井名人、おめでとうございます
豊島九段、お疲れさまでした
△投了 21時22分
141手 99% ▲41銀 0:03
140手 99% △98飛
139手 91% ▲82飛
138手 91% △44銀
137手 90% ▲45桂
136手 90% △同馬
135手 90% ▲同飛成
134手 90% △88龍
133手 90% ▲同歩
132手 90% △67金
131手 90% ▲58玉
130手 90% △66金 0:03
129手 88% ▲67銀
128手 90% △77龍 0:07
127手 89% ▲37桂
126手 89% △79龍 0:12 ai38桂成
先手勝勢、生き返った藤井名人
豊島九段は馬をブロックされて慌てたでしょうか
125手 52% ▲88歩
124手 52% △45香
123手 52% ▲57玉
すかさず△48龍を予防
これで生き返ったでしょうか、藤井名人
122手 52% △44香 ai48龍
互角に
豊島九段が終盤で時々やってしまう手順前後
△48龍を指した後に△44香だったのですが
手順前後で藤井名人に敗れた対局が
3~4局あったような
121手 12% ▲46玉
120手 13% △39飛成 0:17
119手 13% ▲64馬 0:04
118手 14% △99角成
117手 14% ▲37玉
116手 15% △26桂 0:19
115手 15% ▲45金
114手 16% △同玉
113手 16% ▲32桂成
112手 17% △51銀 0:24
111手 17% ▲81飛 0:06
110手 17% △同金 0:25
109手 17% ▲52成銀
108手 17% △23香 0:26
107手 17% ▲24桂 0:07 ai58銀
後手勝勢、AI読み筋は激しい寄せ合い
AI読み直して、先手にもアヤがありそう
106手 39% △59飛 0:30
105手 39% ▲68歩 0:16
104手 40% △34歩
103手 40% ▲48金
102手 40% △57桂 0:33 ai57桂成
101手 28% ▲46金 0:20
100手 29% △33歩 0:41
99手 29% ▲34香 0:22 ai46金
後手優勢、攻め合いで後手が速い
藤井名人は叡王戦から中2日がつらい
でしょうか。いつもの切れがないようです
98手 49% △45桂
97手 49% ▲同歩 0:23
96手 49% △36歩 11/0:42
95手 46% ▲同金
94手 46% △49銀
93手 45% ▲63銀成 0:25 ai39飛
92手 51% △58銀
91手 50% ▲同玉
90手 50% △同桂成
89手 50% ▲同銀
88手 50% △38歩
87手 50% ▲27玉
86手 50% △26桂 0:53
85手 49% ▲74銀
84手 49% △93桂 6/0:54 ai26桂
互角に、やはり難解だったでしょうか
83手 40% ▲69歩 14/0:29
82手 41% △同歩 7/1:00
81手 41% ▲64歩 0:43
80手 42% △68と 8/1:07 ai77角成
まだ難解でしょうか
79手 39% ▲49飛 0:52
78手 39% △78と 1
77手 39% ▲57金寄
76手 39% △77歩成 4
75手 39% ▲同銀
74手 39% △85銀
73手 39% ▲91角成
72手 39% △84銀 13/1:20
71手 39% ▲85桂
70手 40% △76歩 1
69手 40% ▲同銀 4/0:57
68手 41% △86歩 4
遂に△86歩を指した豊島九段
67手 41% ▲84歩 ai74歩
後手有利、左側攻め合いで後手が速い
寄せに入ると玉形の差で決まる感があります
藤井名人が▲27歩を指さなかった理由は
何でしょうか?
66手 54% △73銀
65手 53% ▲65歩 27/1:01
64手 53% △52飛 43/1:38 ai86歩
休憩明け
豊島九段も形を探っているようで
63手 49% ▲46角 14/1:28 ai27歩
藤井名人は悩んでいるのでしょうか
ここで夕食休憩
62手 54% △51金 11/2:21 ai86歩
61手 49% ▲56歩 42/1:42 ai27歩
60手 54% △33桂 6/2:32
59手 54% ▲38玉 19/2:26
58手 54% △44角 1
57手 53% ▲67金 3
56手 54% △62角 9/2:39
55手 53% ▲66歩 34/2:46
54手 54% △64銀 10/2:48
押し上げる豊島九段
53手 54% ▲87銀 ai65銀
豊島九段の圧に押された? 藤井名人
52手 57% △75歩
51手 57% ▲89飛 28/3:20
50手 57% △95角 24/2:58 ai33桂
角打で8筋勝負に出た豊島九段
ーー 午後 開始 ーー
2日目午前 お互い左側攻防に備えた駒組を進めました。
藤井名人は右玉で振り飛車調に。
2日目朝から対抗形で指し直したような局面となりました。
ーー 午前 終了 ーー
49手 52% ▲76銀 7/3:48
右玉/ひねり飛車で振り飛車に近づく藤井名人
まるで2日目朝から指し直しみたいな局面に
ここで昼食休憩
48手 52% △73銀 31/3:22
47手 49% ▲49玉 14/3:55
46手 50% △31玉 22/3:53
45手 50% ▲86飛 17/4:09
ひねり飛車に構えた藤井名人
44手 51% △82飛 8/4:15
43手 52% ▲85歩 30/4:26
守りより仕掛けを優先した藤井名人
42手 52% △74歩 18/4:23
左側攻防、先手右玉の可能性が高まってます
果たして先手ひねり飛車になるかどうか
41手 52% ▲87銀 15/4:56 ai85歩
二人とも左側攻防を意識しているでしょうか
40手 54% △72銀 40/4:41 ai62銀
自陣を整備する豊島九段
ーー 2日目 午前 開始 ーー
1日目午後 豊島作戦炸裂の午前でしたが、藤井名人はこれを外しにかかりました。そして25手目75角で局面リセット発動。この構想を21手目の89分長考で考えたのでしょうか。ならば凄い構想力です。
結局、力戦調だった将棋が32手目で普通の横歩取りに。
ここから飛車の空中戦で中盤を再度やり直すような形に。
残り時間 豊島九段 4:41 藤井名人 5:11
1日目 速報ライブ 自動更新 終了
後手△豊島九段 先手▲藤井名人
▶豊島九段が40手目を封じました
39手 52% ▲58玉 28/5:11
AI読み筋に、先手右玉/ひねり飛車
(概ね振り飛車)が出てきて、そうなると
藤井猛九段が狂喜乱舞しないか心配です
38手 52% △84飛 2
▲83角打予防
37手 52% ▲28歩 8/5:39
仕方ないので打つ藤井名人
36手 52% △24飛 2
先手に受け歩を打たせるための2筋飛車周り
35手 51% ▲56飛 14/5:47
先手飛車は逃げて引き下がる形に
34手 51% △74飛 47/5:25
飛交換要求
33手 49% ▲77桂 6/6:01
32手 50% △41玉 1
二人とも様々な変化を模索した模様ですが、
結局、素直に馬交換に
だんだん普通の横歩取りへ
但し、横歩取りは”普通”でも激しい
31手 50% ▲同飛
30手 50% △同馬 13/6:13
29手 50% ▲54馬 39/6:07
39分考えて、ひねらず馬交換ルートへ
28手 50% △42銀 12/6:26
馬交換ルートへ、ですが、、、
すぐには▲54馬を指さずに30分以上考え中の
藤井名人、再びひねってくるのでしょうか
27手 50% ▲53角成
26手 50% △76飛 26/6:38
25手 50% ▲75角 6/6:46 ai87銀
角打で局面も評価値もリセットする藤井名人
AI読み筋は、角成・馬交換・飛車の空中戦
普通の横歩取りに持ち込んで、
豊島作戦をフイにする狙いでしょうか
24手 53% △22歩 1
23手 53% ▲24飛 1/6:52
残り時間が大差なくなりました
22手 53% △45角成 102/7:05
102分考えて予定通り45角成
藤井名人のひねり方が絶妙だったでしょうか
ーー 午後 開始 ーー
1日目午前中 先手となった藤井名人は、いつも通り初手飛先、後手の豊島九段は初手角道で揺さぶる意思表示、さらに端歩で振り飛車の可能性など駆け引きを仕掛けます。
結局、横歩取りで合意しましたが、豊島九段は20手目△27角で馬作りへ。今年3月に糸谷八段が使った作戦で、馬が中央に陣取り、先手飛車を押さえ込む意図の模様。
先手の藤井名人としては、横歩取りなのに飛車を押さえ込まれるとやりにくいので、早速大長考に。
累積13分で△27角を指した豊島九段は、予定通りでしょうか。
一方すでに2時間以上消費した藤井名人は、この形を未研究だったのでしょうか。
ーー 午前 終了 ーー
21手 53% ▲48金 89/6:53
89分考えて▲38銀ではなく▲48金
ひねりを入れた藤井名人
ここで昼食休憩
20手 53% △27角 1/8:47
今年3月の竜王戦▲高見△糸谷と同一局面
後手は馬を作って先手飛車をけん制する作戦。
先手は飛車が働かない横歩取りは悲しいので
80分以上考え中の藤井名人
19手 52% ▲同銀
18手 53% △88角成 7/8:48
17手 52% ▲34飛 26/8:22
26分考えて、横歩取りに確定した藤井名人
ここでの長考はとても珍しく、
それだけ豊島作戦を警戒しているのでしょう
16手 52% △同飛
15手 52% ▲同歩
14手 52% △86歩 2
13手 52% ▲78金 1
これで横歩取り合意成立でしょうか
12手 52% △85歩 1
11手 52% ▲同飛
10手 52% △同歩
9手 52% ▲24歩 6/8:49
6分考えて横歩取り方向に進む藤井名人
8手 52% △84歩 1
前例は横歩取り、AI読み筋も横歩取り
7手 52% ▲68玉 3
6手 52% △32金
では、横歩取りか一手損角換わりか
5手 52% ▲25歩 1
これは振り飛車避けたい意思表示?
4手 52% △94歩
この端歩は振り飛車の可能性も
3手 51% ▲76歩 1
2手 51% △34歩
1手 51% ▲26歩
ーー 対局 開始 ーー
皆さん、おはようございます!