【王座戦 展望】藤井七冠 いよいよ八冠か

　10/11(水)に王座戦 五番勝負 第4局が行われます。ここまで 2-1 の藤井七冠は、勝てば前人未到の八冠達成となります。行方を占ってみましょう。

獲得率 100% の藤井七冠

　藤井七冠は、ここまで17回のタイトル戦全てで獲得し、獲得率100％です。18回目のタイトル戦である王座戦でも、獲得の可能性が高いでしょう。

後手がリードする今回の五番勝負

　今回の五番勝負は、3局とも後手が工夫を凝らして、途中で大きくリードしています。第1局・第2局はそのまま後手が勝ちました。

　第3局も後手が勝つ将棋でしたが、先手の藤井七冠が脅威の終盤力で逆転勝ちしました。

　第4局は藤井七冠の後手となりますので、この流れでは勝つ可能性が高いように思われます。

考えを変えた藤井七冠

　これまでの藤井七冠は、自分から作戦をぶつけるということは、ほとんどやりませんでした。相手の作戦を受けて立つ王者の将棋を貫いてきました。

　先手の時はそれでも良かったのですが、自分が後手の時に、相手(先手)の作戦に乗ると負けることが多くなりました。結果、後手番勝率が悪くなりました。

　特に今回は、第1局で後手の永瀬王座の作戦が成功しましたので、後手となる第2局で、もし負けると、タイトル戦で初の連敗を喫することになります。

　強い危機感を持って臨んだ第2局では、これまでやらなかった、自分から作戦をぶつける方法を取りました。結果、成功して、連敗を免れました。

　続く第3局、なんとか逆転勝ちしたものの、55手の局面で16%まで追いつめられる苦しい将棋でした。

　よって、第4局でも強い危機感を持って、藤井七冠は自分から作戦をぶつけて行くのでしょう。

　さて、どんな作戦が見られるでしょうか。