【王座戦】藤井七冠 準決勝から決勝

 6/28(水)に王座戦 挑戦者決定トーナメントの準決勝と2回戦が行われます。7月末までの挑戦者決定戦も含めて、今後の展望を見てみましょう。

2023 王座戦 挑戦者決定戦 藤井聡太七冠
藤井聡太七冠豊島将之九段
羽生九段藤井七冠渡辺九段豊島九段
斎藤羽生藤井村田石井渡辺斎藤豊島
大橋貴洸七段斎藤明日斗五段久保利明九段羽生善治九段藤井聡太七冠中川大輔八段村田顕弘六段木村一基九段石井健太郎六段高見泰地七段澤田真吾七段渡辺 明九段斎藤慎太郎八段近藤誠也七段本田 奎六段豊島将之九段

6/28(水) 準決勝 藤井聡太七冠 羽生善治九段

 両棋士の直近の対戦である王将戦 七番勝負は、藤井王将の4勝2敗でした。基本的に藤井七冠が有利でしょう。

 但し、羽生九段の先手番だけ見ると、羽生九段の2勝1敗です。振り駒の結果、羽生九段の先手番ならば、羽生九段にも十分にチャンスが出てくるかもしれません。戦型は、藤井七冠に勝った実績のある、相掛かりか角換わりでしょうか。

 心配な点は準備する時間。王将戦の時は、羽生九段はしっかり事前準備する時間がありました。それが今月、日本将棋連盟会長に就任、忙しくて、準備する時間はあまりないでしょう。これがどう影響するか。

 藤井七冠の先手番だと、通算で藤井七冠の7勝1敗。羽生九段は3年前に1度勝っただけです。羽生九段は、思い切った作戦が必要かと思います。叡王戦で藤井叡王を苦しめた三間飛車が見られるかもしれません。ちょっと期待しています。

3年連続 2回戦 渡辺明九段 石井健太郎六段

 両棋士は所司一門の兄弟弟子です。3年連続で、王座戦 挑戦者決定トーナメントの2回戦での対戦となりました。クジ引きで対戦を決めているはずですが、不思議な不思議な王座戦。

 しかも両棋士の対戦成績は、石井六段の3戦全勝。なんと、渡辺九段は石井六段に一度も勝ったことがありません。不思議な不思議な所司一門。

 実績から見れば、断然、渡辺九段ですが、今年もまた石井六段がベスト4進出となるのでしょうか。

挑戦者決定戦の行方

 となったとすると、右側の準決勝は、昨年の挑戦者・豊島将之九段が有利でしょうか。

 問題は、挑戦者決定戦(決勝)の日程です。王座戦 挑決Tは、9月からの五番勝負の前に、1か月の準備期間を空ける為に、7月末までに終わらせるのが慣例です。

25262728
王座
_藤井
_羽生
王座
_渡辺
_石井
29
竜王
_大地
_光瑠
307/1
JT杯
_羽生
_山崎
23
棋聖3
_藤井
_大地
王座
_豊島
_渡辺
456
順B1
_羽生
_澤田
7
王位1
_藤井
_大地
順A
_渡辺
_勇気
8
王位1
_藤井
_大地
910111213
王位2
_藤井
_大地
14
王位2
_藤井
_大地
15
161718
棋聖4
_藤井
_大地
19
順B2
_石井
_青嶋
2021
順C2
_大地
_牧野
22
232425
王位3
_藤井
_大地
26
王位3
_藤井
_大地
27
順B1
_羽生
_康光
2829
30318/1
棋聖5?
_藤井
_大地
23
順C2
_大地
_小山
45

 上図は、決勝進出可能性を残している棋士の、すでに決まっている日程を列挙しています。

 決勝は7月後半のどこかになるでしょうが、かなり厳しくなっています。

 例えば7/22(土)に決勝なら、藤井七冠・羽生九段・豊島九段・渡辺九段・石井六段の誰が来ても、前後に中2日取れます。通常、土曜日はタイトル戦以外は入れませんが、日程がきついと設定されます。

 もし羽生九段の敗退が決まった後の設定なら、7/29(土)もありえます。

 ただ、いずれにしろ、藤井七冠にとっては、直前の対局から中2日か中3日の決勝になりそうです。

 藤井七冠は、6/20(火)の王座戦の大激戦から、中2日の6/23(金)に臨んだ棋聖戦 第2局で、いつもの力が出せずに敗れました。

 今期は、大橋七段と深浦九段に当たることなく勝ち進めて、王座挑戦の大きなチャンスです。しかし、日程が大きな壁となるかもしれません。