藤井聡太【王座戦】展望

 藤井竜王は、3月に棋王位を奪取して六冠達成、4月からは七冠目指して名人位に挑戦中。残る八大タイトル戦は王座戦のみです。

挑戦者決定トーナメント

 タイトル保持者の藤井竜王は、シードで挑決Tからの登場です。初戦は、5/10(水)の開幕戦、中川大輔八段との対戦となりました。

王座戦 挑決T 2023 決勝
準決勝準決勝
2R2R2R2R
1R1R5/101R1R1R1R1R
大橋貴洸七段斎藤明日斗五段久保利明九段羽生善治九段藤井聡太竜王中川大輔八段村田顕弘六段木村一基九段石井健太郎六段高見泰地七段澤田真吾七段渡辺明 名人斎藤慎太郎八段近藤誠也七段本田 奎五段豊島将之九段

これまでの藤井竜王の王座戦

 藤井竜王はプロ入り以来、6回 王座戦に出場しています。

・2018 挑決T 準決勝 斎藤慎八段に敗退
・2019 挑決T 1R 大地七段に敗退
・2020 2次予選 決勝 大橋七段に敗退
・2021 挑決T 1R 深浦九段に敗退
・2022 挑決T 1R 大橋七段に敗退

 藤井竜王は公式戦で、大橋七段に4連敗中、深浦九段に2連敗中です。藤井竜王の八冠への道は、王座戦が終着点になりそうですが、そうなったのは、この藤井キラー二人に、王座戦で過去3年連続で当たったのが原因でしょう。

 そして今年、藤井竜王が実力を発揮すれば、順調に勝ち進むでしょう。昨年 準優勝の大橋七段も、王座戦を得意としており、勝ち進む確率が高そうです。すると、二人は準決勝で当たることになります。

 大橋七段の壁を越えるか、或いは運に恵まれて当たらずに済むか、1回負けたら終わりのトーナメントの行方を大きく左右しそうです。

永瀬王座の永世称号

 王座戦は、連続5期または通算10期で名誉王座の資格獲得となります。現在4連覇中の永瀬王座は、今年防衛すれば連続5期となり、名誉王座の資格獲得となります。

 現役棋士で永世称号資格保持者は、
・谷川浩司十七世名人 (襲名済)
・羽生善治九段 (7つの資格)
・佐藤康光九段 (永世棋聖資格)
・森内俊之九段 (十八世名人資格)
・渡辺明名人 (永世竜王/永世棋王資格)

 永瀬王座は、このそうそうたるレジェンドの仲間入りをするチャンスです。「藤井聡太がいる時代」に、永瀬王座がこのチャンスを掴めたのは、「永瀬王座を守る会」の願いが星に届いたのかもしれません。

 さて、今年も星に願いが届くでしょうか。