【藤井聡太】順位戦 A級 最終局 展望

 3/2(木)に順位戦 A級 最終局の一斉対局があります。ここで今期名人戦の挑戦者が決まるか、またはプレーオフの実施が決まります。最終局の勝敗によって、
 〇藤井 ●広瀬 ⇒ 藤井竜王が挑戦者
 ●藤井 〇広瀬 ⇒ 広瀬八段が挑戦者
 〇藤井 〇広瀬 ⇒ この2人でプレーオフ
 ●藤井 ●広瀬 ⇒ 4~5人でプレーオフ
6-2の藤井竜王・広瀬八段は、敗れてもプレーオフの可能性がありますが、5-3の4名・斎藤八段・豊島九段・永瀬王座・菅井八段は、勝利がプレーオフの出場条件です。

 藤井竜王と稲葉八段の対戦ですが、ここ2年で藤井竜王の2勝1敗。1敗は前期順位戦B1で、先手の稲葉八段が後手の藤井竜王に勝ちました。藤井竜王は、順位戦通算55勝5敗という圧倒的な強さですが、数少ない敗れた相手です。ただ今度は藤井竜王の先手となるので、幾分条件は良くなるのでしょう。そうは言っても、順位戦5敗のうち、先手で近藤誠也七段と千田翔太七段に敗れていますので、安心はできません。

 広瀬八段と菅井八段の対戦ですが、ここ2年で広瀬八段の1勝2敗。前期A級では後手の菅井八段が先手の広瀬八段を破っています。こちらも今度は先後が逆となります。

 ということで、6-2で首位に並ぶ藤井竜王と広瀬八段は、二人とも前期順位戦で敗れた相手との対戦となりました。ちなみに相手の稲葉八段と菅井八段は、ともに井上慶太九段(59)の弟子。井上一門は、現役プロ棋士8名の大所帯で、将来 大きく成長しそうな藤本渚四段(17)も在籍。師匠の井上九段は、今期棋聖戦 決勝トーナメントに進出するなど、今も活躍されています。井上師匠が藤井棋聖に挑戦するかも?

 ところで、3人以上のプレーオフとなった場合は、パラマストーナメントという方法で行われます。5年前のA級は6人でプレーオフを行いました。今期A級昇級の藤井竜王は、開幕順位が9位と低く、プレーオフ出場可能性がある6人の中で最下位です。従って、4人でプレーオフなら3連勝、5人でプレーオフなら4連勝しないと挑戦者になれません。何とか最終局で勝ちたいところです。一方、開幕1位の斎藤八段は、プレーオフで1勝すれば3期連続の挑戦者となります。

 尚、何度も書きましたが、藤井竜王は7番勝負では圧倒的に強いのです。一旦 名人戦 挑戦者となったなら、次に順位戦に戻って来るのは、10年後か20年後か。深夜の藤井竜王を見られるのは、当面これが最後と思って、しっかり見ておきましょう。

 ただ、順位戦はとても強い藤井竜王、今期はかなり調子が良い広瀬八段ですので、最初の4択の中では、2人でプレーオフの可能性が一番高いように思います。その場合、深夜の藤井竜王がもう1回見られます。

 3/2(木)は10時対局開始から深夜終局まで、藤井-稲葉戦の形勢ライブと、他4局の勝率ライブをお送りいたします。

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