8/19(月)20(火)に王位戦 第4局が行われます。
ここまでの戦いを振り返り、第4局を占ってみましょう。
◇王位戦 第4局 藤井聡太 8/19(月) 9時~速報
ここまでの3局
ここまでの3局を見ると、いずれも序中盤は渡辺九段がうまく指し、渡辺九段の 3-0 になりそうな将棋でした。
しかし藤井王位が驚異的な終盤力を発揮して、2局で逆転し、2-1 という結果に持ち込んだのです。
第4局は?
第4局は渡辺九段の先手です。
藤井王位の棋風から、先手の相掛かりの誘いを断る可能性は考えにくい。従ってここまでの渡辺九段の先手局と似た序盤になる可能性があります。
渡辺九段の先手局 2局は、いずれも23手目で、
の▲77桂形に誘導しています。
渡辺九段は、▲77桂形からのバリエージョンをかなり研究した模様です。従って第4局も同じ作戦をぶつけてくる可能性があります。
藤井王位が、この後どんな変化をしても、対応できる自信があるのかもしれません。
一方の藤井王位ですが、同じ形から2度やられました。これは初めての屈辱です。悔しかったでしょう。この▲77桂形を粉砕して、今後通用しないことを示したいところです。残りの王位戦もありますし、永瀬九段との王座戦も控えていますので。
第3局から第4局まで中18日ありますが、この形の対策を、必死で研究したでしょう。
もし渡辺九段が研究していなさそうな変化を発見したならば、その変化をぶつけてくるかもしれません。しかしそれは、渡辺九段の思うつぼの可能性もあり、リスクが伴います。
藤井王位には他に、そもそも▲77桂形にならないようにする方法があります。
例えば、下記19手目の局面から、先行2局では△52玉と指していました。
しかし他に△34歩や△74飛が前例の多い変化としてあります。それによって▲77桂形を阻止する作戦に出るかもしれません。
しかしこの方法は「▲77桂形から逃げた」と言われる恐れがあり、たとえ勝っても悔しさが残りそうです。渡辺九段もその辺りを考慮して「藤井王位は▲77桂形から逃げない」と読んでいるかもしれません。
であれば、藤井王位は浮き飛車を諦めて、自陣に引くかもしれません。
従って、同じ手順で進む将棋を、藤井王位が20手前後でどう変化するかしないか、そういった展開になるのではないでしょうか。
王位戦 七番勝負 2024 | |||||
4 | 藤井聡太 王位 |
渡辺 明 九段 |
1 | ||
第1局 7/6(土) 7/7(日) |
– | 左美濃調力戦 封じ手 45手 千日手 80手 15時44分 |
– | 名古屋市 東区 徳川園 |
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第1局 7/6(土) 7/7(日) |
〇 | 指し直し 相掛かり 136手 21時13分 |
● | 名古屋市 東区 徳川園 |
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第2局 7/17(水) 7/18(木) |
● | 相掛かり 封じ手 53手 97手 17時40分 |
〇 | 函館市 湯元 啄木亭 |
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第3局 7/30(火) 7/31(水) |
〇 | 角換わり 封じ手 44手 111手 19時14分 |
● | 徳島市 渭水苑 |
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第4局 8/19(月) 8/20(火) |
〇 | 矢倉 封じ手 43手 100手 18時24分 |
● | 佐賀県 唐津市 洋々閣 |
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第5局 8/27(火) 8/28(水) |
〇 | 雁木 封じ手 45手 97手 18時21分 |
● | 神戸市 中の坊 瑞苑 |
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第6局 9/10(火) 9/11(水) |
静岡県 牧之原市 平田寺 |
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第7局 9/24(火) 9/25(水) |
再度、振り駒 |
神奈川県 秦野市 元湯陣屋 |
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先手 | 後手 |